審査の基準は、もちろん「審査要綱」の通りなのだが、特に「まちなみ」やら「ランドスケープ」やらに意味のある「何か」をしていてかつデザインのある程度洗練されているものを押すことにしている。少し造園系でとんがり系の微妙な立場がなかなかよいと思っている。また審査員ももう今年で7回目で、毎年、景観やランドスケープの批評の軸を確認できる好機と考えている。
今年はもう1つ、英語表記が話題になり、興味をそそった。まだ何も決まっていないが、1つの候補とし話題になったのが"Townscape"というターム。
以前"Landscape"って何だ、などという議論を延々としていて結局まだ明確でない、いや明確にできないことがわかってきた昨今、「まちなみ」のイメージをあらわす語として出てきたもので"Townscape"が適当かどうか、というまたしても難しい議論だ。鹿島出版会の1960年代に出た翻訳本「タウンスケープ」(トーマス・シャープ)やらゴードン・カレンやマンフォードの"Townscape"でも定義のイメージが異なるし、英和辞典を引いても意味が無い。結局また同種の議論になるのか、"Reform"(リフォーム)、欧米ではまずこの後は使われない、のように日本の造語的外来語のように浸透するのか、「景観」やら「まちなみ」やらが注目される今は、もう少し研究してみたいと思った。
右にならえにならない、強力な意見があれば、教えてほしいところ。どうでしょうね。