2012年01月25日

富士山のランドスケープ!?

少し前の休みに、子供たちと一緒に、御殿場のyetiで日帰りスキーをしてきました。
スキー場もなかなかよかったのですが、それ以上に、年甲斐もなく(いや、そこそこ年をとったから?)感動したのは、富士山の美しさ。御殿場インターから裾野市際のあたりの、自衛隊の演習場あたりの枯れススキの背後に現れる特大の富士山。いろいろ気をとられて、写真を撮るのを忘れたので、WEB上で写真を探してみたら、裾野市のライブカメラがありました。見えても見えなくてもありようを写すのが面白いですね。探したらあちこちに散見されます。http://www.city.susono.shizuoka.jp/saijiki/index.php
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で、圧倒的なランドスケープを前にふと富士山の景観ってどうやって管理しているんだろうなんて、考えてみてgoogle earthを見てみたらてっぺんから放射状に行政が分かれていて、絵的にもおもしろかったので載せてみました。
それぞれに景観法にのっとった政策をしているところ、(景観的に)問題建築を抱えているところ、いろいろなようです。圧倒的にすぎて語るのが難しい?富士山のランドスケープですが、一度きちんと考えてみたい気がしました。

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2011年02月28日

地産地消の豊かさをランドスケープでいかにみせるか

bl_1102_2.jpg先週23日、福島の温泉施設のランドスケープ計画の現場へ。
今回は、敷地が福島ということもあり、いつも以上に現地に近い素材を使用したいと考えて設計をしています。最近、エコの観点から様々な地産地消がうたわれていますが、建材においては、人口の少ない村などでは、しくみが構築されておらず、相変わらず、安価な流通品に頼りがちな現状がある気がします。これはランドスケープ工事でも同じことです。
とはいえ、首都圏の仕事などで、グレードの高い工事で福島産の素材をしばしば使うほど、特に石材には恵まれている印象があったので、探索などもこの機会に少し試みてみました。例えばゴロタ石。流通材の見積価格はかなり高く、逆に地元にはゴロゴロころがっているものの、サイズを振り分けたり、泥まみれなのをきれいにするしくみがなくて、予想はしていましたが、なかなか状況はきびしい。また、東京方面で輸送費含めて高価な材を出している石材店は、地元だと単価にギャップが出過ぎるということで、材料を積極的に出してくれないなどの現状もありました。一応、選定が終わり、よさそうな結果が得られそうです。完成したらまたご報告します。
写真はオオモミジ株立の樹木検査地。現場からかなり近い圃場です。樹木もまわりは山なので一見豊かですが、目線に近いところの景観樹はしっかり選定し、地元のかたがたにも地元の豊かさのチカラを見ていただきたいと思うところです。
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2010年11月25日

福島の人工林がなぜか懐かしかった

bl_1011_2.jpg先週になりますが、現場進行中の福島県鮫川村の温泉施設のランドスケープ計画の現場に出向きました。紅葉はかなり終わりかけというところ。都心からみるとかなり山深いところです。植生は、人工林の針葉樹と落葉樹の雑木類の面が交互にやってくる山面が印象的。秋から冬は紅葉のおかげでそれがよくわかります。人工林の杉林などをみると何だか懐かしいのは昔、故郷の京都の山をたくさんドライブしたせいかしら。山のスケール感はずいぶん違いますが。
自然がいっぱいあるところに植栽計画はどの程度必要かといわれることがありますが、意外にも現地の人々は樹木がありすぎて、強くそれを認識する感覚は薄い気がします。こういうところこそ、ほどよい濃さとのびやかさをもったデザインが必要ではないかと思うところです。
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2010年11月01日

庭の検証:「スケール感」を考える

前回のブログで足早に書いてしまった庭のことを何回かに分けて、ゆっくり考えてみたいと思います。
「庭」は関わるほどにおもしろいと思うことの1つに「スケール感」というのがあります。bl_1011_3.jpg
建物がどんなsite(敷地)にあるのか、建築家が意図しているものは、建物の外観にあらわれてくるものですが、これとどう向き合うのか、という部分は、ランドスケープデザインに関わる者としてはいつも考えさせられます。
ちなみに、ここでいるsiteは敷地境界線に囲まれた部分ではなく、建物が考えられている射程距離のような範囲をイメージしています。敷地境界線内しか考えられていない建築もあれば、地域、都市或いは環境や宇宙、はたまたメディアというスケール感をもつ建築もありますよね。
bl_1011_1.jpgでも、その「スケール感」では、建築主とのギャップもありえるし、機能の転換によってかわることもあります。このお仕事は建築家とのコラボではなく、建築主からの依頼で、コラボはあえて求められず、建築のアナロジー(類似)にならないこと、でもシンプルなデザイン性はほしいこと、建物に対峙もせず違和感の生じない緑のやわらかい空間でもあることも求められました。裏庭に仮植されていたここで育った植物達の居場所や自転車、動線など、諸所の機能はもちろん確保した上で。
いろいろなものに折り合いをつけるのもランドスケープデザインに関わる者の仕事だたとつくづく思います。
(写真上:工事完了時、写真下:工事前)
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2010年10月21日

「建築」の庭の行方はなかなか悩ましい

「ガーデンデザイン業務」を昨年から積極的に取り組んでいることもあって、今年は岩城造園にいた頃を思い出すくらい(ちょっといいすぎ?)庭に関わる機会が増えた。
「庭はvoid」とずっと以前から言っていて、庭はどうしても周りに開かれてしまう宿命があると思っている。空間的に閉じていても自然環境には開かれてしまうし、塀が高くあればなおさら塀を境にいろいろな緊張が高まる気がするのだ。
もうすぐ現場が終わるある「庭」は、ある建築家の作品としての住宅の庭にあたる。
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詳しくはいずれきちんと書きたいと思うが、住宅など小さな「建築」をつくるとき、外構は意外にやっかいものと思われてしまうことが多いような気がしてならない。そして'Less is more'というか、建物の外観や意図を際立たせるために、一面に砂利を敷いておしまい、とかになりがちで、これがすべての機能や要求事項を解いた後でpositiveに行ったものであればよいのだろうが、どうもnegativeというか、要求を残したまま、後ろに追いやってやってしまうと、'void'にものや機能、要求が溢れ出して露出してくる危険をはらんでるように思われてならない。この住宅の庭はそれを強く感じさせるものだった。
庭に求められたのは、裏庭に押し込まれていた樹木達(建物が建つ前に敷地にあったもの。大切に植木鉢に移してあった)の表の居場所としてのなじみのよい緑空間、風雨をしのげる自転車置場、水溜りのできないアプローチなど。一面の砕石敷きを変更する計画だった。
私も建築家として家をつくる時には意外に頭を悩まされる部分かも、とあらためて思った。
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2010年05月17日

ガーデンデザイン業務の現場から100517

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昨年後半頃から、特に力を入れている、個人住宅のガーデンデザイン業務ですが、今年は年明けからいろいろと奔走して、業務の御紹介や現場報告など書きたいと思いながら、ブログでの御報告が遅くなってしまいました。
名古屋の「庭芯設計事務所」との業務提携により、いわば念願の外構CM業務を模索する日々です。設計・監理とCMを手がけます。写真は、文京区のある住宅で、もうすぐ完成する事例です。
建物がほぼ完成したところで御相談をいただいた案件で、いわゆる「旗竿敷地」の幅2mほどの細長い通路をアレンジして、シークエンスを与えるシンプルな植栽帯をデザインしました。
予算をしぼりながらも、自然風のさわやかな植栽がなかなか美しいシンプルな路地庭というところです。あとはウッドデッキと表札が完了すれば完成です。また折をみて庭の素材の話しなどもしたいと思います。
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2009年09月26日

「ものを言うみどり」で負の景観をシフトする

とあるマンションの1階に住む方から外構に関して(ご本人にとってかなり深刻な)ご相談を受けました。
横浜市の条例により、景観やまちなみに必要なものとして義務付けられてつくられた「ベンチスペース」(緑地でもよい)が近くの若者の深夜の溜まり場になってしまい、遅い時間でも騒ぐし、花壇のコンクリートや建物の外壁でタバコの火の消した跡が残っている。また、疎な植栽のため子供が面白半分に中に入って遊んだり中をのぞいたり、避難通路の出入口の扉のくぼみは、前にある広場で遊ぶ子供がサッカーのゴールにしてしまう。・・・
安心安全どころでない事態に、かなりナーバスになっておられました。

最近は、公園や広場などの公共の空間では、浮浪者の寝床にならないよう、寝ころべないベンチのデザインに気を使うのが当然かと思いますがいわゆる住宅地では別の悩みが生じているようでした。
blg0909_4.jpgそのベンチスペースなどをプランタで塞ぎながら飾る提案をしたり、緑量を増して「入らないで」「溜まらないで」「他の目的に使わないで」と言う「ものを言うみどり」での解決を試みました。
ここは、規模の小さな分譲マンションだったので、他の住人の方や管理組合の理解は得られましたが、分譲の集合住宅の緑地は共用部分なので、全住戸が直接の被害をこうむるわけではない場合、時に費用捻出やその後の管理に対して反対意見がでたりということもありえます。このマンションでは、分譲業者が倒産、設計者も施工者も直接関与したがらないことがあり、図面のフィードバックも必要でした。最近、こうした合意形成と景観意識、法律、建築、ランドスケープ、庭といったテーマをよく扱うようになりました。
負の課題が生じないデザインコントロールというものの重要さを感じます。ベンチは「場」やアクティビティを創出する装置で場をつくる効果がある反面、安易につくると負の景観をつくりうるもの、要注意です。
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2009年06月20日

"みどりデザインショップ"サイトをはじめました

「みどり」からの発想をたよりに、従来のガーデンデザインの枠を超えたデザインとコンサルティングのサービスを開始します。
生活をグレードアップする身近なアイデアの紹介、ご相談から、業界の枠を超えた自由な発想で様々な問題に応えるデザイン提案を発信していきたいと考えています。
ガーデンデザイン業務も強化していく予定です。
ぜひ遊びに来てくださいね。

みどりデザインショップ:http://blog.livedoor.jp/cocigarden/
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2008年11月07日

Tmiビルの取材とニシキギの景

blg0811_1.jpg今日、雑誌「ランドスケープデザイン」の取材かたがたTmiビルへ。雨模様かと思ったら、どんどん晴れてきて気持ちの良い秋晴れの景を楽しむことができました。
南西の角地なので、透明感のあるガラスと真っ白の建物、ガラスの滝の前に、紅葉途上中のニシキギの紅がよく映えていました(個人的にはニシキギはこの時期が一番好きです)。エゴノキは夏場は主役ですが、落葉は少ししぶいので、この季節はニシキギの不連続な列が建物と共鳴します。落葉すると背後の建物の透明感がまた前面に出てきます。何気なく主役が入れ替わる景の1シーンです。
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2008年09月17日

Tmiビルの壁面緑化の受賞のこと

昨年竣工した「Tmi ビルの壁面緑化」について、(財)都市緑化技術開発機構の第7回 屋上・壁面・特殊緑化技術コンクールにて「都市緑化技術開発機構理事長賞/壁面・特殊緑化部門」を受賞したとのご連絡をいただきました。以前、ブログでも工事中の様子をご紹介したものです。→「垂直面をちょっと愚直に緑化する」
「壁面緑化」は、一定以上の単価を見込めば、ある程度の「緑の壁」が一見つくれるような気になり、地面があまりない敷地では、確かによさげなのですが、やはり最大のテーマは「管理」。まちや人々をまきこむデザインもあり、常駐の管理者をきちんと継続的な維持管理にプログラム化するのもあり、今回、他の受賞作品をみてもいかに維持されるべくつくられたか、が最大の課題とされ、その後でどういったデザインでアウトプットされたかに至っているようです。
この点でいうと、Tmiビルでは、メンテに通常は大掛かりな足場が必要となりそうな道路沿いのファサード部分に、建築と一体で計画した「きれいな足場」(わたしがそう呼んでいる)とプランタが、「管理の気配」を見せているのが評価ポイントの1つとなっているようでした。自動灌水設備などが整っているものの、ここは交差点で風も強く不思議な雑草が入り込んだり、ここまで環境圧が年々変化する昨今、様々な「想定外」が今後出てきそうで、「足場」の前に住んで日々ウォッチして手を入れてみたいような気にもなります。管理のタイミングで植生調査するといいかもしれません。(写真右が、左の「壁面」内側の「きれいな足場」の床部分(FRPグレーチング))
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2008年08月21日

矮性の百日紅(サルスベリ)

O荘の庭、隣地境界から北側のドライエリアにかけてつくられた法面はややきつい勾配であるため、土の流出防止とシンプルな景観を意図して、ヘデラカナリエンシス中心の緑のグランドカバーを植栽し、すでにきれいに全面が緑のじゅうたんで覆われています。法の上の端部は隣地の庭との境界でもあり、季節感と少しやわらかい印象を加えることを意図して、矮性のサルスベリ(低木にしかならない品種)を植栽しています。自然の樹形のままほとんど手を入れずに置いてあったためですが、植栽当初は数本の小さな株だったのが、ずいぶん大きくなり、ガルバリウム鋼板の外壁に際立った印象になりました(ちょっと伸びすぎぎみですが)。
建物の金属質の外観と緑、サルスベリのピンクに夏の強い太陽の光があたる感じは、なかなか対峙的でおもしろくもあり、サルスベリは枝の1本1本が風にそよいで、さわやかな庭に育っていると思いました。
庭は余白でもあり愉しめるものでもあり、シンプルでもちょっと趣向を加えると長くたのしめるものになります。
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2008年05月23日

庭の内と外の境界の堅くてやわらかい壁

現在、現場が真っ只中のある集合住宅のセキュリティラインの内と外を隔てるRC(鉄筋コンクリート)のアール壁の打設が終わりました。
bl_0805_2.jpg壁の内側の住民のための庭とマンションの顔となるアプローチを隔てています。写真ではぶ厚い壁のようですが、実際には、袖を折って量感を出しています。高さは2m、長さは30mで、アールがある上に少し倒れているので、現場にはご苦労をかけました。
どしっとした存在感の壁でありながら、取り合いは透けたフェンスとさわやかな植栽で、光と風がとおる、塀というよりは壁、土塁のようなオブジェのような境界のデザインの試みです。
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2008年04月24日

久々の樹木検査

bl080424.JPG現在計画中のマンションの庭に用いる樹木の樹木検査に行ってきました。検査といっても今回はいつものような畑めぐりではなくて、はじめておつきあいする施工業者さんの状況確認といったもので、現在収集中の敷地内の材料をざっとみせてもらうような内容でした。
写真はアズキナシ。やわらかい株立の樹形や花の感じが好きでしばしば設計に用いてきましたが、先月、ある事情で急遽中止しようかと思っていたら、予想外に単幹のきれいなアズキナシがあり、一目見て使ってみたくなって同じ建物内の別の個所への採用を決めました。単幹の整った樹形は私の経験ではあまり見たことがなく、計画中の自然風の庭の中にとけこませつつ、核になるような位置に植えてみようかと目論んでいます。
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2008年03月22日

団地のお仕事雑感

とある団地の駐輪場の改善問題にとりくんでいます。
駅からバス便の立地なので、原付やらバイクやらが通路や歩道にあふれているのを見かねた管理組合が立ち上げたプロジェクトです。
古い団地なので、1戸あたり1台もスペースがない現状で、限られた敷地内でどうすればきれいにうまくおさめられるか、もちろん、400世帯ほどに及ぶ住民の方との合意形成は必須、という課題もあります。
絵的にこの場所を使って、このあたりにこうしたものをつくってはどうかなど思い浮かべて、どうすれば実現するかをひもとくと、小規模ながら宅地造成(土木的なもの、宅地造成法の許可)と建築行為(建築的なもの、建築確認申請)と一団地認定がらみ(ランドスケープ的なもの、一団地変更申請)などの法的な手続きやらが同時に発生して、一見ものすごく面倒なことになりそうなものを、ざざっとスキーム化して提案したりしています。同じ団地でも造園工事などでは、それほど法的な手続きがからまないことが多いので、造園会社で仕事していた時には、景観計画の提案でも、構造物をさわるのがご法度といった傾向がありましたが、手続きモノの免疫ができてくると、あまりおっくうにならずに、自由な提案ができます。建築・土木・造園の分野の壁を通り抜けてできるこうした仕事は、大変でもちょっと楽しいものですね。
posted by 山内彩子 at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ●庭とランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月14日

TMIビルの屋上庭園#1

このブログでしばしばご紹介していたメディカルモールたまプラーザことTMIビルの屋上庭園がもうすぐ引き渡されます。
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そう大きくない空間に、オーナー住戸からのゲートのようなガラスのパビリオンと水景を兼ねたベンチ、土地の原風景としてのみかんの木、新参のハーブやラベンダーがこの1ヶ月ほどで花をつけて、タイトな空間の中にちょっとワイルドな花畑が出現しました。構造物とやわらかい草や木、水がひしめくちょっとうれしい空間ができたかなと。
6/2放送された、王様のブランチのルームリサーチのコーナーで「王子」こと斉藤慶太さんが水をぴちゃぴちゃされているのを見て感じましたが、映像で見ると人が楽しそうに遊ぶのもよいですね。草木が変化したりガラスや水にいろんなものが映りこむのも楽しい、ちょっと隠れ家のような庭になったかなと。この庭についてはまたいろいろと書こうと思います。
posted by 山内彩子 at 19:26| Comment(0) | TrackBack(1) | ●庭とランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月10日

エゴノキの転居に様々な時間をおもう

メディカルモール たまプラーザの外構植栽がはじまりました。
2月に小金井の圃場(植木畑)で材料検査をして、合格マークをもらった樹木達が引っ越してきました。
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メディカルモール たまプラーザはオーナー住戸,賃貸住戸,SOHO,医療系テナントといった複合ビルなので、今春以後、様々な人々が引っ越してこられ、また人が行き来する空間になると思いますが、私は、いつも高木を植栽すると、最初の住人が引っ越してきた感じがして、いよいよ建物に人が住むのだという実感がわいてきます。
現場の大小に関わらず、高木となる樹木は基本的に畑まで見に行くことにしています。樹木だらけのいわゆる里山の環境から、少し都会的な駅前のビルに引っ越したエゴノキの姿にプロジェクトの計画からここまでの長いような短いような時間を思ったりしました。
posted by 山内彩子 at 09:39| Comment(2) | TrackBack(0) | ●庭とランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月10日

メディカルモールたまプラーザ

ここのところ、ブログにちょこちょこ書いていた現場がもうすぐ竣工します。
垂直面の緑化や、地下のドライエリアと建物にまとわりつく水景、屋上庭園などをデザインした、たまプラーザの医療・集合住宅複合施設、「メディカルモールたまプラーザ」です。
昨日は、圃場へ植栽樹木の検査などに出かけていて、現場には行っていませんが、足場のとれた垂直面の緑化部分がブログに載っていました。趣旨をよく分かってくださっています。
http://mm-tamapla.com/blog/archives/159/trackback/
垂直部分に土色が見えるのは我ながらなかなか良いと思っているのですがいかがでしょうか。
プランターに使ったエキスパンドメタルは光の向きによって全く異なる表情を見せるため、土と白い建物の仲介役としては面白いかなと思っています。

年が明けてから、先方のブログに現場の記録が密に書き込まれるようになったので、他の記事もぜひ見てみてください。
このプロジェクトは、事業の企画自体がとても興味深いものです。それについてはまたあらためて。
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2007年01月23日

垂直面をちょっと愚直に緑化する

建物にまとわりつく水のデザインを試みている同じ現場。
いわゆる「壁面緑化」的なプランター植栽を施工中。
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ここ数年、「壁面緑化」は「屋上緑化」と並んで各メーカーもユニットやら工法やらを商品化している。愛知万博でも垂直な壁面に多くの植物がぎっしりと詰まったユニットをたくさん見た。一瞬きれいだけど、長い目でみるとちょっとしんどい印象をもつものも多かった。実際、愛知万博のある会社では、毎日完璧な緑の面を保つために常駐の管理者が植物の取替えに追われたと聞いている。
今回は壁面と言うよりは立面として緑のヴェールをかけつつ、建物の中からも楽しめる、メンテナンスは年数回程度、そんなイメージからスタートして、行き着いたのは、吊りプランターでルーバーみたいな意匠をつくること。形態はトリッキーなことをするというよりは、愚直にきちんと植栽基盤(植物の根のふところ)をつくること。エキスパンドメタルを布のように曲げて白い外観に金属がきらきらするプランターを立面に並立させた(今は足場と連なって見えますが)。
植栽デザインの基本は、雨のかからない部分には灌水設備を施すこと。建物が植物に侵食されず、枯死させられず、微妙なところで共生すること。水平面に植栽できない敷地ならではの愚直な空中植栽、まだまだ続きます。
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2006年11月28日

モザイクタイルのアンチコーディネート

ドライエリアの池の底にモザイクタイルを貼る計画をしている。
そろそろ色を決めなければならず、例によって実験をした。
bl061128.jpg


某所のドライエリアの池底(類似の空間)に□300に貼ったタイルを沈め、最終的に4種にしぼった。空間と方位によって光の量が異なるため明るいところ、暗いところ、水が動くところ等がまちまちであるため、青系か緑系の混ざったものにしようと考えた。しかし最終決定は結構難しい。個人的には緑系の強いものが古典的なイメージをただよわせていいかと思うが、全体の空間が(スーパーに近い)モダンに仕上げるイメージなので微妙だ。色と光と水は人の目を介してうつろうもの。カラーコーディネートをするより色と光と水が対峙しあう面って何だろうと考えるべきかもと思った。とするとやっぱり当初のテーマ「きつめ」にもどるべきかしら。
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2006年09月28日

ちょっときつい光と水の意匠を求めて

現在、設計を終えて監理中の現場で、建物にまとわりつくような水の流れを計画している。
広大な敷地に川と池があり、というのではなく、都市のビルのファサード際に滝があってドライエリアの過半を覆う池に流れ落ち、循環して1Fのエントランスから分岐してまたドライエリアに流れ落ちる、装置的なものは装置的らしく見せたいと考え、1Fとドライエリアをわたる水の流れなどをデザインしてみた。
ただ照明の見せ方で照明デザイン事務所の提案をめぐって議論が分かれたため、モックアップなどをつくって現場で実験をすることになった。
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「装置的」なデザインとはいうものの、素直に誰がみても何らかの美しさを感じないと駄目だと思っている。そこで介入してくるのが自然さ、出来上がったときの必然性(そこにあるべくしてつくられたという実感)。モックアップに映した光は少々きつすぎ、また見えてくる配線が予想通りあまりに邪悪でだめだった。対して晴天の14時頃の光が美しく、「装置的」の水と自然光の自然なとりあいにちょっとうれしくなったが、まてよ、自然なきれいさよりちょっと強くしないと、と思い直した。
タイトルに書いた「自然的」つまり自然に見せるために作りこんだ水の意匠もまた違った技術力を要してまたシンパシーを感じる何かがあるが、今回のようなガラスやRC面の垂直を流れる水と光の意匠はハードにやればやるほどちょっとドキッとする何かが楽しい(持論)。照明もきついながらにドキッとする、でもきつすぎないデザイン、という微妙なところを狙うのはなかなか難しい。
でも今回は建築とランドスケープの狭間のような現場で、監督はじめ金属、水景、設備、ガラスといった素の職能の人々が持ち場を全うしていて、真剣に議論しながらすすめられる、久しぶりにものづくりを楽しめる仕事をしているように思った。
posted by 山内彩子 at 19:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ●庭とランドスケープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする